マウントゴックス事件を分かりやすく説明

はじめに

ビットコインと言えば、2014年に起きたマウントゴックス事件の記憶が新しいと思います。当時はどのような事件だったのか良く分かりませんでしたが、後々になって調べると非常にシンプルな事件だったのでまとめてみました。
ログトレ画像

 

ビットコインに悪印象が持たれている理由

日本人がビットコインに抱くイメージはあまり良いものではありません。というのも、ビットコインが日本で最初に広まったのが2014年の「マウントゴックス社」の事件だったからです。この事件の報道によって、「ビットコイン=危険なもの」という印象が広まってしまったのです。

 

マウントゴックス事件の真相

マウントゴックス事件の真相は、銀行に例えると分かり易いです。すなわち、この事件は「世紀の金庫破り」だったのです。犯人はハッキングという技術を用いて、マウントゴックス社(銀行)のデータベース(金庫)からビットコインの情報(お金)を盗み出したのです。従って、この事件はビットコインの問題というよりも、マウントゴックス社がお客から預かった情報をちゃんと管理していなかったために引き起こされたものだったといえます。事件の責任を取ってマウントゴックス社は倒産してしまいました。被害総額は2兆円に上ったとのことです。

ログトレ画像
当時全世界の7割のビットコインを取引していた

 

マウントゴックス事件の教訓

マウントゴックス事件の教訓は以下のようなものです。いずれも僕たちが銀行で行っていることと同じですね。

  • ビットコインは取引記録を改ざんされる危険性は低いが、盗まれることがある。
    (通常のお金に例えると、「偽金を作られる可能性は低いが、泥棒される危険性がある」ということです。)
  • ビットコインの盗難に備えて利用者はセキュリティのしっかりしている取引所を選ぶ必要がある。
    (例えると、「堅牢な金庫を持っている銀行を選ぶ必要がある」ということです。)
  • ビットコイン利用者はビットコインを一つの取引所だけに保管するのではなく、保管場所を分散する必要がある。
    (例えると、一つの銀行だけに預けるのではなく、タンス預金や他の銀行にも口座開設するなど、最初の銀行が倒産しても資金を引き出せるよう手を打つ必要があるということです。)

 

おわりに

マウントゴックス事件は、ビットコインそのものが悪いというよりも、人から預かったビットコインをずさんに管理していたマウントゴックス社と金庫破りを行った悪いハッカーが原因で起こった事件であると結論付けられます。価値のある物はちゃんと自分で管理しないといけませんね。

なお、こんな難解そうなビットコインですが、始めるのは意外に簡単です。下にビットコインの始め方を紹介した記事を置いておきます。ご覧ください。

ビットコインの始め方

今話題のビットコイン。ニュース等で聞いたことはあるものの、取引をしている人はそう多くは無いと思います。 今回はいつでもビットコイン取引を始 …

ログトレでは、個人投資家が助け合い、共に向上していける場を目指しています。賛同していただける方は下の「いいね」ボタンを押していただけると嬉しいです。

今更聞けない株の基礎知識(株とは)

はじめに

最近NISAなどで注目を浴びている株式投資ですが、NISA口座を開いてみたものの、活用方法が分からず、資産を寝かしている人も多いのではないでしょうか。今回から連続で投資初心者が必ず直面する投資用語や、銘柄の選び方等について説明します。基礎を飛ばしていきなり取引を始めてしまった人も、振返りの意味で勉強して頂けたらと思います。

 

株の基礎知識

そもそも株とは?

株とはいったい何なのでしょうか。例を挙げて説明します。ここに、脱サラしてカフェを創業しようと考えているAさんが居るとします。Aさんは真面目な人で現役時代からコツコツと貯金をしていましたが、カフェを開く為にはまだ資金が足りません。あなたがAさんだったらどうしますか?

まず頭に浮かぶのは「借金をする」という選択肢だと思います。しかし、この借金という選択肢には不安要素もあります。カフェが失敗したら借金だけが残ってしまうという点です。
 
ログトレ画像

そこで昔の人は考えました。「事業が成功したら借金は返せる!!成功報酬でお金を借りられないか?」そうやって考えだされたのが”株式”です。「お金を貸してください、代わりに事業が成功したら会社の所有権と配当を差し上げます。」という契約が株式なのです。
この株式の仕組みの凄いところは事業家(お金を借りて事業をする人)と投資家(お金を出す人)とがwin-winの関係になるところです。このリスクとリターンのバランスが優れていた為に、株式の仕組みは全世界に広まったのです。

  • 事業家:
    (借金と違って、借りたお金と利子を返さなくていいので、)事業を失敗した時のリスクは低くなる。
  • 投資家:
    (倒産のリスクはあるが、)株式をずっと持ち続けていれば配当を貰い続けることができる。しかも株式の価値も維持される。

 

ログトレ画像
おしゃれカフェ、立ち上げてみたいですね

おわりに

今回は株の本当の意味について説明しました。株って返さなくていいんだ。。。ムフフと思った事業家の方!!いきなり株式を発行するのは危険です!!借金と株とは事業家が出資者に約束していることが違うのです。
借金の場合、事業家は「お金を返すこと」を出資者に約束します。つまり事業が失敗してもお金さえ返ってくれば出資者は満足なのです。一方株式の場合、事業家は「事業を継続的に成功させること」を出資者に約束します。これはある意味借金を返すよりも覚悟が必要なことと言えます。何しろ「継続的に」「事業を成功させる」のですから。。。事業家はそれくらいの覚悟を持って株式を発行しなければ行けませんし、株主は「この事業家はそれだけの覚悟を持っているのか」見極める必要があるのです。

次回予告

次回は株式投資を始める為の具体的なハウツーを紹介します。

記事はこちら

証券会社への入金はどうやるの? | ログトレ

こんにちは、けんきよです。僕の投資仲間の方からよく以下のような質問を頂くので、備忘録として …

ログトレでは、個人投資家が助け合い、共に向上していける場を目指しています。賛同していただける方は下の「いいね」ボタンを押していただけると嬉しいです。

ビットコインとは?歴史と管理方法について

はじめに

新聞でも話題になっているビットコイン(Bitcoin)。そのビットコインについて概要を記録しておきます。ビットコインに興味のある方は参考にしてください。

関連記事をまとめました。ビットコインについてもっと知りたいとい方はご覧ください。

ビットコインの始め方

今話題のビットコイン。ニュース等で聞いたことはあるものの、取引をしている人はそう多くは無いと思います。 今回はいつでもビットコイン取引を…

ビットコインのリスクをまとめてみた

前回 の記事に対して多くの反響をいただいたので、反響の大きかった質問”ビットコインのリスクって何?”への回答をこちらにも書いておきます…

ビットコインについて簡単にまとめてみた

近年非常に話題になっているビットコイン。ビットコインについて分かりやすく書いてある書籍(O’REILLY Mastering Bitcoin)を発見したので…

マウントゴックス事件の真相 | ログトレ

ビットコインと言えば、2014年に起きたマウントゴックス事件の記憶が新しいと思います。当時は …

ログトレ画像

そもそもビットコインとは?

世界中で、そして日本でもその認知度が高まっているビットコイン。日本においてニュースで取り上げられたこともあるため、名前を聞いたことがあるという方も多くいらっしゃることでしょう。そもそもビットコインとは何なのでしょうか?ビットコインとは、簡単に言えばインターネット上の通貨=仮想通貨のことです。仮想通貨と携帯サイトや通販サイトのポイント、あるいは電子マネーとの違いは、発行者の存在の有無です。円やドルならば「これはこのくらいの価値があります」と国という機関が保障しています。Ponta等のポイントはそれを発行している会社組織(リクルート等)が価値を保障しています。(逆に発行会社が倒産すれば、ポイントは無価値になってしまいます。)一方、仮想通貨は国や発行会社のような価値を保障してくれる機関が存在しません。世界中の人々の「ビットコインには価値がある!!」という考えを基にビットコインは商品と交換ができるのです。

ビットコインの価値って?

先程、世界中の人々が「ビットコインには価値がある!!」と考えていると言いましたが、ビットコインの価値とは何でしょうか。ビットコインが他の通貨やポイントに比べて優れている点は以下の通りです。

  • 世界中のどこでも使えて、自由に持ち運べる(手数料も格安!!)
    ビットコインは円やドルなどの現実の通貨を使用する様々な場面で使用が可能であり、特定のサービス範囲内でしか使用できないというような制限がありません。そして世界中で自由に譲渡することが可能(手数料も数円単位!!)です。現実の通貨であれば、海外にお金を送金する場合には(金額の多い少ないに関わらず)数千円の手数料を払い、送金の度に窓口を訪れる必要がありました。ビットコインを使えばその数千分の1の手数料で、しかもスマホさえあれば相手にいつでもどこからでも送金ができるのです。
  • 取引が他の人から見えない
    ビットコインは仮想通貨と認識されている一方で、「暗号通貨」と呼ばれることもあります。それはビットコインの製造、商取引に暗号技術が用いられているためです。暗号技術が用いられている為に、ビットコインの送り主と受け取り主はコインの受け渡しを他人(国でさえ)に知られることがありません。この特徴が一部の人々(主に中華圏)のニーズを捉え、利用者が2016年に入って爆発的に増加したのです。
  • 管理者がいない
    ビットコインは国や会社などの特定の管理機関を持ちません。これは管理機関の意思によって価値が上がったり下がったりしないことを意味しています。ビットコインを求める人の需要と供給によってビットコインの価値が決まります。まさに価値観が多様化した現代にぴったりの通貨です。

 

ビットコインはこれからどうなる?

2016年6月現在、中国経済の先行き不安や、英国のEU離脱懸念による元(中国の通貨)及びユーロの信用不安が広がっています。国が破綻してしまったらその国が発行している通貨の価値は大幅に下がってしまう為、他の通貨に換えたいと考える人が増えているのです。また、2015年のギリシャ危機の際にも見られましたが、国は破綻の危機に瀕すると、銀行の預金引出し制限等を行う可能性があります。そのため預金引出しができなくなった時の代替決済手段としてビットコインをはじめとする仮想通貨のニーズが高まっています。

ログトレ画像
預金引出し制限に備えてATMに並ぶ人々(ギリシャ)

 
ビットコインは運用が始まって(2009年〜)日が浅く、若い通貨ですが、秘められた可能性はまだまだ高いです。ビットコインに続く新たな仮想通貨も続々と生まれていることから、今後は仮想通貨に多くの注目が集まりそうです。

 

次回予告

今回はビットコインのさわりを説明しました。次回はビットコインのリスク管理の中心的な技術である「ブロックチェーン」について説明します。

 

ログトレでは、個人投資家が助け合い、共に向上していける場を目指しています。賛同していただける方は下の「いいね」ボタンを押していただけると嬉しいです。

トレード女子という新ジャンルについて

はじめに

投資というと、一般的に男性向けというイメージを持たれていますが、女性の長所を投資に活かせる部分もたくさんあります。今回は投資で発揮できる女性の長所について紹介します。

 

女性投資家の可能性を感じたキッカケ

僕が女性投資家の可能性を感じたのはこの本を読んだことがキッカケでした。
(ちなみにこの本は投資とは一切関係ありません笑。むしろ投資よりも異性間のトラブル解消に役立つ本です。)

 

察しない男 説明しない女

 

この本では男性と女性はもはや別の生き物で、得手不得手がはっきり分かれていると書いてあります。

 

ログトレ画像

男性は論理的で、説明が上手い=説明できないことは理解できない
女性は直感的で、察することが上手い=自己完結なので他人には説明できない

男性は起こった出来事を論理的に他人に説明するのが得意な一方、論理的に説明できない、明確な証拠が無い出来事は理解できない傾向があります。対する女性は出来事を直感的に、かつ瞬時に理解するのが得意な一方、それを上手く他人に説明できない傾向があります。この男女の傾向を知ったとき、僕は女性の”直感的に、かつ瞬時に出来事を理解する能力”が投資に非常に有用ではないかと考えたのです。

 

女性にお勧めする投資法

女性は観察力が鋭く、瞬時に環境の変化を読み取れることから、世の中のトレンドを見極めて”これから流行る銘柄”に先行投資する投資法が向いています。女性のコミュニケーション能力も世の中のトレンドを見極めるのに役立ちます。色んな友達の情報から直感的に”流行”を見極め、その流行に関係する銘柄に投資するのです。後は世の中が流行に追いついてくるのを待つだけ。これは察することが不得意な男性には真似できない投資法です。今の内から直感力を市場で磨いて将来に備えるのはどうでしょうか。

 

次回予告

今回は直感力という女性の得意能力についての記事でしたが、直感力だけで市場を生き残るのは困難です。次回は直感力の優れた女性が組むべきパートナーを紹介します。

 

10分で分かるPERとPBR

はじめに

投資を始めたばかりの個人投資家が最初に耳にする言葉が2つあります。”PER”と”PBR”。
これらの意味と投資での使い方をご紹介します。

 

PERとPBRの意味

PERとPBRって何でしょうか。
投資初心者向けのこちらの本でも書いてありますが、PERは”その銘柄の株価が高いか安いかを判断する指標”です。一方PBRも”その銘柄の株価が割高か割安かを判断する指標”と言われています。・・・我々アマチュア投資家からすると、どちらも同じことを言っているような気になりますね。実はこれらの指標は目的によって使い分ける必要があるのです。以下でその使い方を説明します。

 

正しいPERとPBRの使い方

指標を見る順番は①PBR、②PERの順です。PBRで大まかに企業を選別して、その後にPERを見て投資する銘柄を決定するのです。

 

PBRの使い方

PBRとは簡単に言うと、“投資したお金が最悪何倍になるのか”を表しています。
一般的にギャンブルは負けると賭けたお金は戻ってきません。当然ですね。
しかし、投資では負けた(=投資先の会社が倒産した)場合、株主は投資先の資産を株数に応じて受け取ることができます。この負けた場合に貰える資産の額が投資額の何倍なのかを表した数字がPBRなのです。PBRの低い銘柄を選ぶと、負けた時の損を軽減することができるのです。

ログトレ画像
PBR算出式

 

PERの使い方

PERは簡単に言うと、“企業の実力が株価に反映されているか”を表しています。
一般的に投資家がある企業に投資をする時には、その企業の成長(=利益が上がること)を期待して投資します。投資家が投資をすると株価が上がりますので、PERも上がります。同じような利益を上げていると、PERも同じくらいの値になるはずなのに、実際の市場ではそうなっていない銘柄があるのです。何らかの理由で利益が上がらないと思われているか、投資家に注目されていない為に放置されている銘柄などがそうです。PERを利用すると、そのような所謂”掘り出し物”銘柄を探すことができるのです。

ログトレ画像
PER算出式

 

まとめ

PER、PBRの使い方をまとめると、PBRで最大損失を限定できる銘柄をざっくり選び、その銘柄の中からPERを使って投資家に注目されていない掘り出し物銘柄を選ぶという順番で投資銘柄を決定します。この投資手法は一般に”ファンダメンタルズ分析”と小難しい名前がついていますが、中身を紐解いてみるとこんなに簡単なんですね。
皆さんも投資をギャンブルと思わずに、掘り出し物銘柄を探してみましょう!!

 

追証についてまとめてみた

はじめに

みなさんも一度は遭遇したことがある”追証(おいしょう)”。

僕も何度か(笑)遭遇しているのですが、遭遇するたびに不安にかられ、夜も眠れなくなります。
今回は追証について調べたことを備忘録代わりに記録します。似たようなことでお困りの方の参考に
なれば幸いです。

(今回は僕がお世話になっているSBI証券さんの追証についてまとめました。他の証券会社だと様子が異なるかもしれませんので、お気づきの場合にはコメントで教えて頂けると幸いです。)

 

ログトレ画像
強制決済された時の心境

 

追証調査結果

筆者が過去に遭遇した追証を調べて分かったことは以下の通りです。

追証調査結果
# 調査結果
1 追証の乳期限は取引商品(信用取引、先物オプション、FX)で異なる
2 一度追証の金額が確定すると、相場が回復しても追証は無くならない。
不足金額を入金するまで続く
3 追証を解消する方法は2つ(次回紹介します)

 

投資家からすると#1.が重要ですね。僕は信用取引、FX、先物オプションの順で追証に遭遇したのですが、入金期限が全て違った(しかも、この順で厳しくなる)ので遭遇時は大混乱でした。
条件をまとめると以下の通りです。

追証の条件まとめ
取引
商品
追証となる条件 入金期限 参考URL
信用
取引
預けている保証金の金額が運用商品
金額の20%を下回った場合
追証発生日
4営業日後の15:30
SBI証券の追証ページ(信用)
先物
OP
預けている証拠金がSPAN証拠金
という特殊な計算値を下回った場合
追証発生日
翌営業日の15:30
SBI証券の追証説明ページ(先物)
FX 預けている保証金の金額が運用商品
金額の一定割合を下回った場合(レバレッジに依存)
追証発生日
翌営業日の15:30
SBI証券の追証説明ページ(FX)

この信用取引の入金期限(追証発生から4営業日)と先物OPの入金期限(追証発生の翌営業日)の差がくせ者です。
僕は先物の入金期限も信用取引のそれと同じかと思って入金の準備を始めていたところ、いきなり強制決済させられてしまいました。皆さんも追証に遭遇したときには、ちゃんと入金期限を確認して強制決済されないよう、注意しましょうね。

 

次回予告

次回は、追証を解消する為の2つの方法と、もし入金が間に合わなかったあわれな投資家が証券会社からどのような仕打ちを受けるのかご紹介します。