リーマンショックの記憶(就職活動編)

けんきよ

広島県出身の30代男性。都内在住。就職活動中にリーマンショックを経験、大手企業の内定取り消しを目の当たりにする。個人投資家としても活動中で、市場の波に奔走(され)中。得意分野は金融とIT業界のコンサルティング。現在はフィンテックに注目中。

はじめに

はじめまして!!けんきよと申します。今日からログトレのブログ担当になりました。今後ともよろしくお願いします。今回のテーマは「リーマンショック」です。リーマンショック前と後で日本にどのような変化があったか一般人目線で振返ってみます。今後不景気になったときの参考になれば幸いです。

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当日のNY証券取引所の様子

 

リーマンショック発生前

リーマンショック発生前、僕は就職活動を控えた大学生でした。当時の新卒市場は空前の売り手市場で、メガバンク等は1000人単位で新入社員を採用していた時代でした。卒業されていった先輩方も、名だたる大企業に入社してバリバリ働いており、自分もなんとなーく大企業に就職できるのかなぁ、と思っていました。

 

リーマンショック発生!!

そんなとき、リーマンショックが発生します。株価は連日下落!!連日日経平均株価の話題がお昼のニュースで取り上げられていました。しかし、当時の庶民はあまりパニックにならなかったのを覚えています。当時の私の記憶に残っているのが、とあるテレビコメンテーターの「リーマンショックは欧米の事件。日本の銀行はどこもそんな怪しげな投資はやってないから景気は大丈夫!!」という言葉でした。まだ若かった(笑)私はその言葉を鵜呑みにし、「なーんだ、やっぱり僕は大企業に就職できるんだね!!」とたかをくくっていました。(その後、日本が大丈夫じゃなかったのは周知の通りです。)

 

ぜんぜん大丈夫じゃなかった日本経済

コメンテーターの言葉とは裏腹に、新卒市場では「内定切り」の嵐が吹き荒れました。何の前触れもなく内定が取り消されるので就活生はたまったものではありません。悠々自適に卒論を書いていた先輩は、内定切りを宣告されたとたんに就職活動を再開しなければならないのです。まさに天国から地獄。リーマンショックが起こったのが2015年の8月だったので、殆どの企業が採用を閉め切っており、内定切りにあった学生はその年度の就職を諦めざるを得ない状況でした。新卒市場以外でも、不況の嵐は吹き荒れます。株価は反発することなく年初来安値を更新、為替は円高一直線、リストラのニュースばかり。。。など、「大丈夫」とは程遠い状況でした。

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やっぱ内定、無しで

 

内定切りにあったらどうするか

内定切りにあった時のベスト回答はありませんが、僕の周りの先輩方の振る舞いで最も多かったのが、「大学院に進学する」でした。余談ですが、投資の世界では「景気は7年で1周する」という経験則があります。不景気約4年、好景気3年の計7年です。つまり4年間辛抱すれば、また好景気の兆しがやってくるのです。不幸にも内定切りにあってしまった人は、不本意でしょうが、大学院に進学してチャンスを待ちましょう。大学院では次のチャンスを見据えてインターンに参加したり、実績(論文)を書いたりしていれば、ヘッドハンティングされる確率も高まります。(ちなみに、不況の時は士業(弁護士、税理士、会計士など)の就職率も激減します。資格を持っているからと言っても、その中でも競争があるのです。)

 

リーマンショックの意外な救世主

またまた余談ですが、リーマンショックの混乱は1年程で収束します。理由は、とある救世主が現れて、自己資本で世界経済を回したからなのですが、その救世主とは、意外にも中国でした。当時の中国はまだ発展途上で、日本と同じく怪しげな投資商品に毒されて(笑)いなかったので、現金に余裕があったのです。そこで、当時の中国政府が数兆円規模の公共事業を行い、中国国内の経済を大回転させたのです。その結果、中国人による消費が活発化し、世界の国々は中国に商品を売る事によって食い扶持を維持したのです。(他の国はお金が無かったので、当時商品を買ってくれるのは中国だけでした。)その結果、先進国は致命傷を負いながらも、現在まで生きながらえることができたのです。

 

おわりに

僕はリーマンショックの内定切り、リストラの嵐を見て、「大企業でも安泰じゃないぞ」と投資を始めました。おかげで今では経済の先行きも何となく見えるようになっています。皆さんも「今」だけでなく、「将来」を見据えて行動を起こして行くことをオススメします。

 

今更聞けない株の基礎知識(株とは)

はじめに

最近NISAなどで注目を浴びている株式投資ですが、NISA口座を開いてみたものの、活用方法が分からず、資産を寝かしている人も多いのではないでしょうか。今回から連続で投資初心者が必ず直面する投資用語や、銘柄の選び方等について説明します。基礎を飛ばしていきなり取引を始めてしまった人も、振返りの意味で勉強して頂けたらと思います。

 

株の基礎知識

そもそも株とは?

株とはいったい何なのでしょうか。例を挙げて説明します。ここに、脱サラしてカフェを創業しようと考えているAさんが居るとします。Aさんは真面目な人で現役時代からコツコツと貯金をしていましたが、カフェを開く為にはまだ資金が足りません。あなたがAさんだったらどうしますか?

まず頭に浮かぶのは「借金をする」という選択肢だと思います。しかし、この借金という選択肢には不安要素もあります。カフェが失敗したら借金だけが残ってしまうという点です。
 
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そこで昔の人は考えました。「事業が成功したら借金は返せる!!成功報酬でお金を借りられないか?」そうやって考えだされたのが”株式”です。「お金を貸してください、代わりに事業が成功したら会社の所有権と配当を差し上げます。」という契約が株式なのです。
この株式の仕組みの凄いところは事業家(お金を借りて事業をする人)と投資家(お金を出す人)とがwin-winの関係になるところです。このリスクとリターンのバランスが優れていた為に、株式の仕組みは全世界に広まったのです。

  • 事業家:
    (借金と違って、借りたお金と利子を返さなくていいので、)事業を失敗した時のリスクは低くなる。
  • 投資家:
    (倒産のリスクはあるが、)株式をずっと持ち続けていれば配当を貰い続けることができる。しかも株式の価値も維持される。

 

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おしゃれカフェ、立ち上げてみたいですね

おわりに

今回は株の本当の意味について説明しました。株って返さなくていいんだ。。。ムフフと思った事業家の方!!いきなり株式を発行するのは危険です!!借金と株とは事業家が出資者に約束していることが違うのです。
借金の場合、事業家は「お金を返すこと」を出資者に約束します。つまり事業が失敗してもお金さえ返ってくれば出資者は満足なのです。一方株式の場合、事業家は「事業を継続的に成功させること」を出資者に約束します。これはある意味借金を返すよりも覚悟が必要なことと言えます。何しろ「継続的に」「事業を成功させる」のですから。。。事業家はそれくらいの覚悟を持って株式を発行しなければ行けませんし、株主は「この事業家はそれだけの覚悟を持っているのか」見極める必要があるのです。

次回予告

次回は株式投資を始める為の具体的なハウツーを紹介します。

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証券会社への入金はどうやるの? | ログトレ

こんにちは、けんきよです。僕の投資仲間の方からよく以下のような質問を頂くので、備忘録として …

ログトレでは、個人投資家が助け合い、共に向上していける場を目指しています。賛同していただける方は下の「いいね」ボタンを押していただけると嬉しいです。

トレード女子という新ジャンルについて

はじめに

投資というと、一般的に男性向けというイメージを持たれていますが、女性の長所を投資に活かせる部分もたくさんあります。今回は投資で発揮できる女性の長所について紹介します。

 

女性投資家の可能性を感じたキッカケ

僕が女性投資家の可能性を感じたのはこの本を読んだことがキッカケでした。
(ちなみにこの本は投資とは一切関係ありません笑。むしろ投資よりも異性間のトラブル解消に役立つ本です。)

 

察しない男 説明しない女

 

この本では男性と女性はもはや別の生き物で、得手不得手がはっきり分かれていると書いてあります。

 

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男性は論理的で、説明が上手い=説明できないことは理解できない
女性は直感的で、察することが上手い=自己完結なので他人には説明できない

男性は起こった出来事を論理的に他人に説明するのが得意な一方、論理的に説明できない、明確な証拠が無い出来事は理解できない傾向があります。対する女性は出来事を直感的に、かつ瞬時に理解するのが得意な一方、それを上手く他人に説明できない傾向があります。この男女の傾向を知ったとき、僕は女性の”直感的に、かつ瞬時に出来事を理解する能力”が投資に非常に有用ではないかと考えたのです。

 

女性にお勧めする投資法

女性は観察力が鋭く、瞬時に環境の変化を読み取れることから、世の中のトレンドを見極めて”これから流行る銘柄”に先行投資する投資法が向いています。女性のコミュニケーション能力も世の中のトレンドを見極めるのに役立ちます。色んな友達の情報から直感的に”流行”を見極め、その流行に関係する銘柄に投資するのです。後は世の中が流行に追いついてくるのを待つだけ。これは察することが不得意な男性には真似できない投資法です。今の内から直感力を市場で磨いて将来に備えるのはどうでしょうか。

 

次回予告

今回は直感力という女性の得意能力についての記事でしたが、直感力だけで市場を生き残るのは困難です。次回は直感力の優れた女性が組むべきパートナーを紹介します。

 

10分で分かるPERとPBR

はじめに

投資を始めたばかりの個人投資家が最初に耳にする言葉が2つあります。”PER”と”PBR”。
これらの意味と投資での使い方をご紹介します。

 

PERとPBRの意味

PERとPBRって何でしょうか。
投資初心者向けのこちらの本でも書いてありますが、PERは”その銘柄の株価が高いか安いかを判断する指標”です。一方PBRも”その銘柄の株価が割高か割安かを判断する指標”と言われています。・・・我々アマチュア投資家からすると、どちらも同じことを言っているような気になりますね。実はこれらの指標は目的によって使い分ける必要があるのです。以下でその使い方を説明します。

 

正しいPERとPBRの使い方

指標を見る順番は①PBR、②PERの順です。PBRで大まかに企業を選別して、その後にPERを見て投資する銘柄を決定するのです。

 

PBRの使い方

PBRとは簡単に言うと、“投資したお金が最悪何倍になるのか”を表しています。
一般的にギャンブルは負けると賭けたお金は戻ってきません。当然ですね。
しかし、投資では負けた(=投資先の会社が倒産した)場合、株主は投資先の資産を株数に応じて受け取ることができます。この負けた場合に貰える資産の額が投資額の何倍なのかを表した数字がPBRなのです。PBRの低い銘柄を選ぶと、負けた時の損を軽減することができるのです。

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PBR算出式

 

PERの使い方

PERは簡単に言うと、“企業の実力が株価に反映されているか”を表しています。
一般的に投資家がある企業に投資をする時には、その企業の成長(=利益が上がること)を期待して投資します。投資家が投資をすると株価が上がりますので、PERも上がります。同じような利益を上げていると、PERも同じくらいの値になるはずなのに、実際の市場ではそうなっていない銘柄があるのです。何らかの理由で利益が上がらないと思われているか、投資家に注目されていない為に放置されている銘柄などがそうです。PERを利用すると、そのような所謂”掘り出し物”銘柄を探すことができるのです。

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PER算出式

 

まとめ

PER、PBRの使い方をまとめると、PBRで最大損失を限定できる銘柄をざっくり選び、その銘柄の中からPERを使って投資家に注目されていない掘り出し物銘柄を選ぶという順番で投資銘柄を決定します。この投資手法は一般に”ファンダメンタルズ分析”と小難しい名前がついていますが、中身を紐解いてみるとこんなに簡単なんですね。
皆さんも投資をギャンブルと思わずに、掘り出し物銘柄を探してみましょう!!